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六鹿 正治
JIA 公益社団法人
日本建築家協会
会長
六鹿 正治

JIAが設立されて30年という節目の年に四国、徳島で「JIA建築家大会2017四国、阿波踊りの国とくしま大会」が催行されます。

建築の世界は極めてローカルであると同時に極めてグローバルでもあります。建築はその場所の地形・気候風土、法規、入手可能な材料や技術に拘束されますが、一方で建築の環境・構造のエンジニアリングから空間論にいたるまで建築の多くの本質的な部分が場所によらず共通の原理として認識されています。また建築家という同じプロフェッションの者同士が分かち合える共感が地域を越えて広がります。地元の課題を突き詰めて特異な解に辿り着いたはずだったのに、想定外の遠い地域の難題解決のヒントになることがあります。また面白いデザインのアイデアはメディア経由で瞬時に拡散して、多数の建築家によってシェアされます。建築におけるローカルはグローバルでもあるのです。

全国の会員の皆様、そして建築や街や環境に関心をお持ちの皆様、このたびの大会に集まって、四国でこそのローカルで今日的な諸課題に向き合いながら、地域を越えて日本全体あるいは世界に広がっていく可能性のある課題解決の糸口を共に探ろうではありませんか。

建築のプロフェッションは本来、永遠の社会的価値をもっています。しかし永遠たるには常に時代の状況変化や移り変わる諸課題に鋭敏に応え続けられなければなりません。

大会で語られる「防災」、「環境」、「AI」、そして「土着」という四つのテーマは、いま私たち建築のプロフェッションが社会に対して応えていかなければならない大事なテーマです。

全国の建築家の衆知を結集して、知見を高め、認識を深め、行動に繋いでいきましょう。

その大いなるきっかけを9月の四国において皆でつかもうではありませんか。

野々瀬 徹
JIA 公益社団法人
日本建築家協会
大会委員長
野々瀬 徹

「えっとぶり(久しぶり)」の四国大会にようこそ。 前回の内子大会は21世紀が始まる2000年でした。17年ぶりの今回の徳島大会はJIA30周年です。節目の年に大会が四国に巡ってくるようです。それは、四国が巡礼の島だという御縁の力が秘かに働いているからでしょうか。多くの方々が様々な悩み、願いを抱かれて四国の野辺などの遍路道を歩かれた「四国遍路」の歴史があります。節目の年の建築家大会では、辺土の四国に皆が集まり、日頃の喧噪や時流から遠く離れて、建築づくりの悩みや願い、建築家としての来し方や行く末などを考える機会を持てばと建築の神様が願われているのかもしれません。

私達は皆様に四国の地だから深く捉えていただけるのではと考える4つのテーマ「土着と建築家」「防災」「環境」「AI」についての連続シンポジウムを用意しました。

南海道地震による地震と津波被災の発生リスクが高まる四国で巨大災害への対応を考える「防災」について、剣山山麓の傾斜地農業集落等を参照し地域に適応する環境制御文化を考える「環境」について、AI等コンピューティング・テクノロジーの進展が地域の建築や生活に影響を与えはじめている四国で「AI」について、土地土地の固有の風土に適応して長く住み着く「土着」の生き方、建築づくりの世界がある四国での「建築家と土着」についての4シンポジウムです。4つの知の巡礼をとおして、山積する「人工的課題」に対して自然に寄り添う「地域の知恵」に基づく新たな建築の可能性を問い、次代を照らす光を見つけ出せたらと思います。

そして、「阿波踊り」を皆で踊り、土着文化の愉しさを堪能していただければと思います。多くの建築家に興味を寄せていただきご参加を呼びかけます。大いに考え、そして大いに踊る楽しい大会に是非お集まり下さい。心からお待ちしております。

野村 正人
JIA 公益社団法人
日本建築家協会
四国支部長
野村 正人

JIA建築家大会IN四国(阿波踊りの国とくしま大会)がJIA設立30周年という節目の年に開催されます。

前回の四国大会は愛媛の内子で開かれ、全国から多くの会員の方々に参加頂き四国の良さを堪能いただき、盛況に開催出来ました。これも全国の会員の皆様のお陰です。

大きく時代は変わり、17年ぶりに開かれる四国大会では、「建築家と土着」をテーマとして、徳島の川べりを臨むメイン会場を主軸に、地域の知恵を学ぶ大会といたします。現代の建築は一部の中心ではなく、隠れた地域のそれぞれの知恵が世界に通じることもあり、ローカルがグローバルになる可能性が有ります。

メインシンポジウムでは、布野修司氏をはじめ、四国で長期に渡りぶれないデザインをしてきた建築家の山本長水氏の参加をいただき、又世界の集落研究を行ってきた原広司氏から提言をいただくことによりグローカルの真意を学びます。

そして、3つのシンポジウムも開催いたします。「防災」、「環境」、「AI」、それぞれ現代の重要なテーマで、南海地震への備え、高地集落から学ぶ環境、地方でも大きな課題であるAIについて考える勉強の会となります。

エクスカーションでは4県に分かれ、徳島は東祖谷の集落、高知は木造建築、愛媛は今治の丹下建築、香川はイサム・ノグチ庭園美術館で、それぞれ太平洋側、四国山脈、瀬戸内海と四国の地域性を特徴づける企画を予定しております。

ウェルカムパーティーは水の都を特徴とする徳島の川べりのオープンエアーを会場とし、川風を感じながらの交流、酒宴を楽しんで下さい。

建築を学び、阿波踊りなどを楽しむ大会としたいと考えております。

全国の会員の皆様や多くの方の参加を、四国支部の委員とともにお願いし、四国独特の「お接待の気持ち」でもてなす心構えですので、宜しくお願いします。


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